夏川夕の作家生活

歴史と異文化をテーマに小説を書いています。出版賞に挑戦中。

絵本の日に寄せて、夏川夕が好きな3冊の絵本

こんにちは。

夏川夕です。

 

Twitterで初めて知ったのですが、昨日11月30日は、「絵本の日」だったそうです。それで、小さなころに読んだ絵本をあれこれ思い返していたのですが、中でも懐かしく思ったのは、次の3冊。

 

こんとあき (日本傑作絵本シリーズ)

こんとあき (日本傑作絵本シリーズ)

  • 作者:林 明子
  • 発売日: 1989/06/30
  • メディア: 大型本
 

 

はじめてのおつかい(こどものとも傑作集)

はじめてのおつかい(こどものとも傑作集)

  • 作者:筒井 頼子
  • 発売日: 1977/04/01
  • メディア: ハードカバー
 

 

 

 この3冊には、私にとって、3つの共通点があります。1つは、どの本もなぜか幼い私の手元になく、読みたくなるたびに図書館で借りる本だったこと(そしてしょっちゅう読みたくなるので、何度も借りていること)、どの物語も、小さな子にとっては大変な冒険談であること、そして林明子さんという方が絵を描いていることです。この3つめの共通点には、私は昨日、初めて気が付きました。

 

『こんとあき』は、この3冊の中でも特に好きな絵本です。ぬいぐるみのこんの腕がほつれてしまったので、あきちゃんはこんをおばあちゃんに直してもらうことにします。おばあちゃんの家へ行くには、電車に乗らなければいけません。道中、こんが電車の扉に挟まれたり、犬にさらわれたり、いろんなトラブルが起きますが、何が起きてもこんは、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」とあきちゃんを励ましてくれます。今読むと、こんとあきちゃんの変化していく関係性にほっこりするのですが、幼いころは、ぬいぐるみを連れているとは言え、一人で電車に乗っておばあちゃんちの家に行くあきちゃんに憧れていました。私が初めて一人で電車に乗っておばあちゃんの家に行ったのは、小学校も半ばを過ぎたころでしたから。駅弁を食べるあきちゃんが、とてもうらやましく思えたものです。

『はじめてのおつかい』は、3冊の中で一番読み返した本かもしれません。みいちゃんはお母さんに頼まれて、小さな弟のために、坂の上のお店まで、一人で牛乳を買いに出かけます。途中で転んだり、お店の人に声を掛けられなかったり、子供にとって身近などきどきが詰まった本です。私は小さいころしょっちゅう転ぶ子供でしたし、小さな弟もいました。それに自分のはじめてのおつかいで、頼まれた「6枚切りの食パン」の意味がわからず、呪文のように繰り返して、お店の人に取ってもらったことをよく覚えています。こんなふうに、みいちゃんの冒険に自分の体験を重ねていたから、何度も読み返したんでしょうね。

『ぼくはあるいた まっすぐまっすぐ』は、私より、むしろ弟が気に入って読んでいた絵本です。しかし私にも不思議な魅力のある本で、弟が借りてくるたび、私も一緒になって読んでいました。小さな男の子の「ぼく」が、おばあちゃんちに行くために、まっすぐまっすぐ道を歩いていくお話。途中でお花を摘んだり、馬小屋に迷い込んだり、靴を脱いで川を渡ったり、おばあちゃんの家を目指して、どこまでもまっすぐ進んでいきます。弟がこの絵本を読んでいるころ、私はちょうど自転車に乗れるようになり、どこまでもまっすぐ走ることに憧れていました。「ぼく」のような思い切った冒険はできませんでしたが、車で通った記憶のある場所を自転車で走るのは、本当に気持ちがよかったことを覚えています。

 

この3冊の絵本は、物語そのものも、子供がシンクロしたり憧れたりするような冒険談ですばらしいのですが、その挿絵もあたたかみがあるだけでなく、サイドストーリーのような物語があって、何時間でも眺めていられる魅力に満ちています。今でも発見した時の感動を覚えているのですが、『はじめてのおつかい』では、逃げ出した小鳥や迷い猫が、みいちゃんとは関係のないところで別の物語をつくっているのです。ページをめくって、「あの鳥どうなったかな」と絵の中を探す面白さは、忘れられません。

今回、この3冊の絵本の絵を描かれた林明子さんについて少し調べたところ、ある絵本に別の絵本の登場人物が出演していたり、明子さんのご親戚がモデルになっていたり、私が知らなかった物語もたくさん詰まっていることを知りました。それがにじみ出て、あんなに広い世界を持った、いとおしい絵本になっているのかなと思います。

私にはまだ子供はいませんが、私自身がずっとこの3冊を欲しかったので、クリスマスにかこつけて、手元に取り寄せようかなと考え始めています。

 

夏川夕

 

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