夏川夕の作家生活

歴史と異文化をテーマに小説を書いています。出版賞に挑戦中。

執筆の苦しみ。執筆の楽しさ。キャラクター造形の観点から。

こんにちは。

夏川夕です。

 

現在、時代小説執筆中です。なかなか進みません。なぜ進まないのか、その理由は単純で、キャラクターを掘り下げ切れていないからです。よく、小説を書く前にはプロットを入念に練るという物書きさんがいますが、この方法ができる人は、キャラクターのデザインがとても上手な人だと思います。私はどうもキャラクターデザインというのが一番苦手で、いくらプロットを入念に作っていても、実際その場に差し掛かると、「このキャラクターはこんな行動をしないだろうな」という違和感が生まれてきてしまい、結局プロット練り直しになります。ですから、ストーリーさえある程度頭にあれば、見切り発車で書き出してしまうことがほとんどです。

しかし、見切り発車が効率の悪い書き方というのもまた事実です。調子がいい時はさくさく進むのですが、ひとたび引っかかると、同じ場面からいつまでも進みません。そういう場合は、とにかくキャラクターに付き合い続けるしかありません。同じシチュエーションを、腑に落ちるまで幾度も書き直します。発想の転換がぱっとできればすぐに抜けられるのでしょうが、書いているのが私という個人なので発想を転換しているつもりでも、なかなか枠から抜け出せず、堂々巡りを繰り返すこともあります。

堂々巡りは苦しいのですが、苦しさのあまり、自分が納得していないストーリーを無理に進めると、結局、破綻してしまいます。キャラクターの中に矛盾が生じるからですね。一個の人間としてのキャラクターの範疇外で生じた矛盾は、どんなストーリーをつくっても解消できません。一個の人間の中に、二人の人格が存在するようなものだからです。

天性の作家の才能がある人は、こういう一人の人間をつくるという作業を、難なく進めてしまえる人だと思います。残念ながら私にはその才能がないので、経験で埋めていくしかありません。しかしだからこそ、キャラクターが一人の人間として私自身の手を離れたときは、思わぬ方向へ転がる話に手を焼きつつも、楽しい瞬間であり、物書きの醍醐味だと思っています。

 

現在、私が執筆している時代小説の主人公・兵藤武虎は、2か月ばかりも付き合っているのに、どんな人物なのかまだ見えてきません。辛抱強く付き合いつつ、でも12月には間に合わせたいなと考えている今日この頃です。

 

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彼の輪郭は、まだぼんやりしています。

 

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