夏川夕の作家生活

歴史と異文化をテーマに小説を書いています。出版賞に挑戦中。

考えたこと

【青天を衝け】ペルゴレーズの館は現存するか【徳川昭武】

こんにちは。 夏川夕です。 『青天を衝け』、いよいよパリ編に入りましたね。私は大学1年生の夏休みに、大学図書館の書庫で徳川昭武に出会って以来、ずっとこの辺りの幕府外交について勉強してきました。更に勉強した幕府外交を物語のかたちにしたくて、徳川…

2400年のアメリカに日本人登場。E.R.バロウズ『The Red Hawk』の感想&解説

こんにちは。 夏川夕です。 <月シリーズ>最終巻、『The Red Hawk』を読み終えました。1巻がバロウズパターンの裏返しの物語、2巻はバロウズの思想の物語としたら、3巻はバロウズの趣味全開の物語と言えます。バロウズの書く主人公は、火星や地底世界やジャン…

時代背景を知ると面白い! E.R.バロウズ『The Moon Men』の感想&解説

こんにちは。 夏川夕です。 エドガー・ライス・バロウズの<月シリーズ>第2巻、『The Moon Men』を読み終えました。話に聞いていたとおり、エンタメ一辺倒のイメージが強いバロウズの作品としてはかなり異色で、読者を楽しませるより、バロウズの主義主張の方…

国立歴史民俗博物館に見る、理想の博物館

こんにちは。 夏川夕です。 先日、千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館に行ってきました。以前、何かでジオラマがすごいと聞いたので、ジオラマ好きな私は一度見に行ってみたかったのです。ところがこの博物館、ジオラマもすごかったのですが、とても隅々…

【中間報告】2021年の4目標

こんにちは。 夏川夕です。 今年の松の内に、2021年の目標をこちらの記事で宣言(?)しました。 natsukawayu88.hatenablog.com 2021年も半ばに差し掛かった今、目標の達成度がどんな感じか、この記事で振り返ってみたいと思います。 (1)電子書籍を出版す…

3つの公募に挑戦して、思ったこと。これからの作家生活。

こんにちは。 夏川夕です。 小説公募のためにブログお休みします宣言してから、ちょうど3か月が経ちました。2月の時点では、5月末までに3つの賞に応募する予定でした。現在の公募実情は、こんな感じです。 ・小説すばる新人賞 ←応募済。 ・電撃小説大賞 ←応…

5年前の読書記録、5冊分

こんにちは。 夏川夕です。 先日、小説すばる新人賞と電撃小説大賞に無事応募が済み、ちょっと生活が落ち着いています。落ち着きついでに昔の反故紙など整理していたら、読書感想メモが5枚だけ出てきました。日付から見るに、5年前のものです。5枚だけ取って…

エンターテインメント小説ってなあに? 公募用小説の悩み

こんにちは。 夏川夕です。 ブログお休み宣言中ですが、ちょっと考えたことがあり、書いておこうと思って戻ってきました。 ずばり、エンターテインメント小説の定義って、何でしょうか? 私は今、公募用の小説を書いています。公募用に、ということは、応募…

ふるさと納税で歴史を応援する

こんにちは。 夏川夕です。 「今週のお題」【ふるさと納税】、歴史学でどうやってやったものか考えていたのですが、ふと、歴史学的にふるさと納税するならどういう感じになるのかなと思いました。 そもそもふるさと納税とは、本来居住地に納める住民税の一部…

萱野茂 著『アイヌの碑』および北海道・留萌周辺の記憶に寄せて

こんにちは。 夏川夕です。 アイヌのことを、強く、知りたい、知らなければ、と思った瞬間があります。5年以上前のことです。北海道を、初めて訪れたときのことでした。 その旅の目的と詳細についてはこちらにまとめてありますが、ここでは、なぜ私がアイヌ…

多和田葉子 著 『かかとを失くして』 読書感想

こんにちは。 夏川夕です。 先日、多和田葉子の『かかとを失くして』を読みました。ここ最近読んだ中で一番難解な本でしたが、反面、ものすごく共感するというか、過去の記憶を追体験しているような感覚になり、不思議な読後感でした。この記事では、私なり…

歴史学をやっていて、大人になったなと感じるとき

こんにちは。 夏川夕です。 【今週のお題】「大人になったなと感じるとき」。歴史学を勉強していて、「大人になったなと感じるとき」を、私の経験から書いてみたいと思います。たぶんみんな、同じ道をたどると思うんです。 歴史を疑うようになったとき 現地…

クラウドソーシングを介したライター業やめました。

こんにちは。 夏川夕です。 2020年末で、約半年、クラウドソーシングで続けていたライター業をやめました。小説を書くことに専念するためです。ネットを介して自分の文章を売るという経験は、やりがいもあり、楽しかったなとは思いますが、その反面、時間的…

【2021年】夏川夕の4目標

あけましておめでとうございます。 夏川夕です。 2週間ぶりのブログです。Twitterの方ではつぶやきましたが、大晦日いっぱい、腰を据えて2021年を受け止めるため、ばたばたと仕事していました。翻ってお正月には、ゆったり読書して、将棋や映画も楽しみまし…

一度だけ読んだ『雪国』の感想

こんにちは。 夏川夕です。 師走はいろいろと用事が立て込み、ブログがなかなか書けません。少し久しぶりになりました。 さてこのたび、川端康成の『雪国』を初めて読み、読了しました。Twitterにも書きましたが、象徴物が多く、いろいろな読み方ができる作…

12月8日に思う戦艦大和の軌跡

こんにちは。 夏川夕です。 すっかり寒くなりましたね。12月は、私に戦艦大和と太平洋戦争の、不思議な因果関係を思い起こさせます。それは、次のような日程であらわされます。 12/7 戦艦大和 周防灘で主砲テスト。 12/8 戦艦大和 呉への帰路で、真珠湾へ向…

絵本の日に寄せて、夏川夕が好きな3冊の絵本

こんにちは。 夏川夕です。 Twitterで初めて知ったのですが、昨日11月30日は、「絵本の日」だったそうです。それで、小さなころに読んだ絵本をあれこれ思い返していたのですが、中でも懐かしく思ったのは、次の3冊。 こんとあき (日本傑作絵本シリーズ) 作者…

「鬼」の英訳を考える

こんにちは。 夏川夕です。 昨日、語学オタクの友人と話していて、「鬼」の英訳について盛り上がりました。 私が思うに、「鬼」は日本特有の概念です。中国で「鬼」と言えば死んだ人の魂や幽霊を指すそうですが、日本の「鬼」は必ずしも命を落とした人ではあ…

執筆の苦しみ。執筆の楽しさ。キャラクター造形の観点から。

こんにちは。 夏川夕です。 現在、時代小説執筆中です。なかなか進みません。なぜ進まないのか、その理由は単純で、キャラクターを掘り下げ切れていないからです。よく、小説を書く前にはプロットを入念に練るという物書きさんがいますが、この方法ができる…

「日本」を書くとき、『陰翳礼讃』が教科書になる理由。

こんにちは。 夏川夕です。 最近ライター業が忙しく、本を落ち着いて読めない日々が続いていたのですが、ようやく、短いものなら集中して読める時間ができたので、以前から気になっていた谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を読みました。谷崎潤一郎の作品は、『卍』…

物語に求めるもの。#このタグを見た人は好きな小説の一節をつぶやく

こんにちは。 夏川夕です。 Twitterで、#このタグを見た人は好きな小説の一節をつぶやく というのを見かけました。タグ検索をかけてみると、色とりどりの文章! 面白くて面白くて、いつまででもスクロールしてしまいます。 たくさんのつぶやきを読んでいて…

『もののあはれ』。「地球都市」の世界観。

こんにちは。 夏川夕です。 私は、外国人が書いた、日本文化や日本人の物語が好きです。有名どころだと、『大君の都』や『Sayuri』とか、映画なら『終戦のエンペラー』とか。外国人の視点で見る日本は、私たちがよく知っていることでも意外な見方をされてい…

戦前の「鬼滅」映画

こんにちは。 夏川夕です。 【今週のお題】「最近見た映画」、本当に最近観たザック・エフロンの『17 again』について書きたいのですが、【今週のお題】は、なるべく歴史学に沿って書くと決めているので、歴史学に無理やりつなげます。 さて、『鬼滅の刃』の…

1866年11月26日の天気は、晴れかくもりか、調べるべきか

こんにちは。 夏川夕です。 現在、ブログ少なめ、仕事少なめ、小説多めを意識して日々生活しています。とはいえ、本を読んだり、部屋の片づけをしたり、新しい仕事を探したり、何となく小説に専念しきれません。 なんでかなと考えたのですが、それはどうも、…

『さようなら、オレンジ』は、表紙どおりの作品です。

こんにちは。 夏川夕です。 岩城けい『さようなら、オレンジ』を読了しました。 同じ作者の『Masato』を読んだときより、主人公の年齢が近かったからか、よりリアルに、まるでドキュメンタリーを読んだような読後感でした。物語のクライマックスではなく、何…

「宇宙戦艦ヤマト」に見るリメイクの功罪

こんにちは。 夏川夕です。 「あなたの好きな映画トップ3をあげてください」と言われたら、間違いなくランクインするのが、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』です。私自身はリアルタイム世代ではないのですが、ドンピシャ世代の父と一緒に、「宇宙戦艦…